ベストチョイスシンドローム

あらゆることに対して最適化を目指す最良選択症候群

官僚バスケ

「官僚バスケ」とは、バスケット部に所属する中学生の子供のバスケットを見ていて、勝手に思い付いた造語?です。練習試合などで他校のバスケット部の顧問の先生を見ていても総じて厳しい先生が多いようですが、子供のバスケット部の顧問の先生もまずまず厳しい先生です。(もっと厳しいと思われる先生はたくさんいると思いますが。)

それで、バスケット部の子供たちを見ていると一部の子供は、先生に怒られないように練習や試合を行っているのではないかと思う場面がありました。子供は、やはり先生に怒られると怖いので、当然、怒られないように行動しようとします。この時、本当にバスケットで強くなりたいと思っている子供たちは、先生の注意を受けて、勝つために何が必要かと考え、改善に取り組みますが、本気で強くなろうと思っていない生徒は、どうしても、取り敢えず先生に怒られないように対応しようという安易な発想で行動しがちです。

その行動を「官僚バスケ」と捉えています。官僚というと、所謂行政機関や大企業などの官僚主義のイメージから名付けていますが、行政や大企業そのものを否定的にとらえている訳ではございません。大きな組織に少なからずあるプロセス主義における減点主義を特に「官僚」とイメージしています。もちろん、現在の実際の行政機関・大企業は、個人の仕事量も増大し、複雑な状況の中で成果を求められ、単純な減点主義などに陥っていないことは、理解しているつもりです。

「官僚バスケ」の特徴は、顧問(管理者)に注意評価を低下させないため、加点はされなくても減点されないような行動規範に基づくプレーです。 オフェンスとディフェンスで際立った2つのプレーが見られます。

まず、オフェンスでは、できるだけボールを受けないように振る舞うことです。ボールを受けるとシュートやパスをしなければならない、そうなるとシュートミス、バスミスなどで、ターンオーバーになり、試合中に先生から注意される。なので、一見、動いているようだが、ボール保持者が、ボールをパスしにくい状況に自分の身を置き、ボールを受け取らないように動きます。例え、味方がパスを出す相手がいなくて、敵のディフェンスに囲まれていても、ボールを取りには行きません。

さらにパスは受けるけど、味方へパスをすることが多く、シュートを打つのを躊躇います。これは、やはりシュートをミスすると、そのタイミングや精度を問われ、注意するので、受けた時からシュートの構えはせず、殆どパスを出します。速攻などで、自分が完全なフリーの時はシュートします。さすがにシュートチャンスにシュートを打たないと先生に怒られますが、それでも自分でシュートミスして怒られるよりマシという感覚があります。

ディフェンス面で、際立つのは、マンツーマンディフェンスで、とにかく自分のマークに抜かれないようにすることだけに専念します。シュートチェックもしますが、ロングシュートは打たれても仕方がないという姿勢です。また、リバウンドも一応ポジション取りはしますが、マーク優先なので、あまりリバウンドは取りません。味方のディフェンスが抜かれてカットインしてきた相手もあまりチェックしません。抜かれたマークマンが悪いので、自分がディフェンスをカバーして、ファウルでも取られると、また、先生に怒られるからです。無理なパスカットも、相手に抜かれるリスクがあるので、チャレンジしません。

これでも生徒たちは一生懸命やっているのはわかります。サラリーマンの大人でも、上司に怒られるのは嫌ですから、無難に逃げて取り繕う人は多いです。でも、前へ向かって進むためには、誰かがリスクを取って、チャレンジし、怒られても自分の能力と仕事を向上させようとする向上心が必要です。それは、一部の人が先導していることが多い気がします。

子供たちのバスケットを見ながら、ふとそんなことを思いました。

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