ベストチョイスシンドローム

あらゆることに対して最適化を目指す最良選択症候群

中学バスケットボールのマンツーマンディフェンス義務化

子供が中学生で男子バスケットボール部に所属している。子供の中学校は、過去に顧問となる先生がいないため男子バスケ部がなかったのだが、二年前にバリバリのバスケットプレイヤーの先生が赴任してきた。それで、ミニバスケットをやっていた生徒が先生にお願いして顧問になっていただいて、漸く男子バスケ部が誕生した。子供が昨年、入部して以来、先輩達は頑張ったが、蓄積のない弱さでなかなか勝てなかったが、今の二年生、一年生は、先生の厳しい指導で徐々に上達してきて、練習試合では、少し勝てるようになってきた。子供も一年生ながら、何とかレギュラー入りとなり、練習に奮闘しており、家では時折放映されるNBAの試合をテレビで録画して観戦している。
ところで、昨年、子供が言うには、ゾーンディフェンスが禁止となり、マンツーマンディフェンスがルール化されるという。NBAで古くから導入されているイリーガルディフェンスと同等のものだろう。我が中学校バスケットボール部は、誕生以来、先生の指導で一貫してマンツーマンディフェンスを貫いてきたので、チームにとっては、どちらかというと良いはなしである。
聞いて驚いたのは、審判がジャッジして際のペナルティーである。一回目は敵のフリースローというのは理解できる。ところが、二回目はコーチの退場というのである。え~、それって厳しくない?と思った。調べてみね、公益財団法人日本バスケットボール協会(JBA)のホームページから引用すると、「JAPAN 2024 TASKFORCEにより示された強化・育成に関する提案に基づき、最も重要な施策の一つとして、「アンダーカテゴリー(15歳以下)でのマンツーマン推進(=ゾーンディフェンス禁止)」について取り組んでおります。」とのこと。ただ、ペナルティーのことはよく分からなかった。何かお偉いさんの一言で、変わってしまった感じも無くはないが、本当に大丈夫だろうかと思った。
まず、NBAに倣ってマンツーマンディフェンスで1対1のオフェンス、ディフェンスの個人能力向上を図ろうというのは、国際的なルール制定も同様な流れがあるようで判らなくもないが、15才以下のゾーンディフェンスを禁止することで、本当に能力向上に繋がるのかが疑問である。
次に一番新心配なのが、審判が本当にジャッジできるのかである。NBAでは、3人のレフリーがいてジャッジするが、イリーガルディフェンスは、大抵テレビで観ていても判らず、レフリーがジャッジして、ああイリーガルディフェンスだったんだと思う程度である。つまり、ボール保持に纏わるシュート時のファールやアウトオブバウンズは観ていても判るが、イリーガルディフェンスはやや曖昧な感じがする。これを日本の全国の中学校の試合で審判が判定できるのかが疑問である。何でも当地では、公式戦では、当面、イリーガルディフェンス専門の審判を試合に投入するそうだが、少なくても普段の練習試合では、判定が難しい気がする。
更にこのイリーガルディフェンスが、全国津々浦々の中学生が理解できるかという問題もある。1対1の微妙な判断ができない選手が、うっかり二回イリーガルディフェンスの判定をされただけで、コーチは退場である。試合に慣れていない控えの選手は、出しにくくなるだろう。
義務教育で運動促進の一環の部活動で、難しいルール化は、プロ育成志向のように思える。また、審判は本当に二回目のジャッジを出す勇気があるだろうか?
子供が言うには、このイリーガルディフェンスにより、ダブルチームがやりにくくなる懸念があると言われているらしい。ダブルチームに変わる瞬間が、イリーガルに見えるかもしれない。そうだとすると、このルール変更で、寧ろ積極的なディフェンスが抑制される結果になりかねない。
まあ、お上のルールに従えということで、ここでどうこういった所で始まらないが、要は中学生にはバスケットボールを楽しんでほしいと思う。妙なルール改正で、厭な思いをしたり、伸び伸びととプレイできなくなるのであれば、残念な気がする。まずは、プロリーグであるBリーグから導入するなど、逆の方が良い気がする。