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ベストチョイスシンドローム

あらゆることに対して最適化を目指す最良選択症候群

空と大地の歴史館に行きました。(航空科学博物館と併せて)

芝山町にある航空科学博物館に行った。色々な展示物があるが、人気のフライトシミュレータは、予約制で午後まで埋まっていたので止めたが、1人300円で3Dメガネを装着し画像に合わせて座席が動くシミュレータがあり、これは良かった。2人まで同乗でき息子達が2人でゼロ戦のシミュレーション映像(坂井三郎監修)を選び空中戦のシミュレーションが疑似体験でした。迫力があったそうだ。その他操縦席コックピットやファーストクラス座席などの体験があるほか、屋外にも古い航空機の実機の展示があり、そこそこ見所がある。屋上からは、成田空港から次々と離陸する航空機を観察できる。また、航空関連の書物コーナーや土産品ショップの品物も充実している。

一通り見たので帰ろうと思い駐車場に戻ると途中一カ所だけ「空と大地の歴史館」の案内看板があった。うっかり見過ごしそうな案内なのだが、確かに駐車場の奥の方にレストハウスともう一つ建物がある。折角来たのだから、ついでに見てみようと思い足を踏み入れてみた。航空科学博物館の賑わいとは対照的に、こちらの施設は人が少ない。入館は無料で入口でスリッパに履き替えて入る。外観は地味であるが、中は新しい感じで、一目見渡せるほどの広さである。

まず、目に入ってくるのが、三里塚闘争等の空港反対派を模したヘルメットが並んだオブジェ。それを見て、この施設の趣旨が大体解ってくる。展示内容は、成田空港がてきるまでを地域の歴史、場所選定、土地収容、反対派闘争、空港開港、その後の発展、現在までを様々な資料や写真で紹介したもの。やはり目を引くのは三里塚闘争などの反対運動の内容。土地収容を契機に地元住民の反対運動から学生運動を巻き込んで、全学連などの大規模な闘争に発展していく様子が紹介されている。

それではこの施設が成田空港反対をテーマにしている位置付けかというとそうではない。その後、空港が発展し、現在計画されている滑走路拡張には、地域発展のために多くの賛同、理解があることが示されている。一通り見た印象としては、今この時代になって成田空港を取り巻く歴史を後世に伝えようと客観的な事実を綴り、バランスのとれたまとめ方をしていると思われた。

慎ましく開催された成田空港の開港式において当時の運輸大臣が「難産の子は健やかに育つ。」と挨拶で述べたそうだが、確かにこの言葉に成田空港の歴史が凝縮されている気がする。羽田空港の国際化が進み、成田空港の相対的な地位が低下することが懸念されている昨今、この施設が2011年に建設された意義は分かるような気がする。「空と大地の歴史館」という名称も言い得て妙だと思った。

それにしても、この「空と大地の歴史館」。PRが少ない感じで、地元の人も存在をあまり知らないようだ。時代は過ぎたとは言え、内容から言ってそういうスタンスは理解できなくもないが、家族連れで賑わう航空科学博物館の脇にひっそりと建っている。