ベストチョイスシンドローム

あらゆることに対して最適化を目指す最良選択症候群

子供将棋大会で注意すること

夏休みで各地で種々の子供向けイベントが開催されている。最近は将棋が見直され、子供向けの将棋大会なども開催されているようである。我が家でも息子達が幼稚園の頃から将棋大会に出場しているので、数々の子供将棋大会を保護者の立場で見てきた。初心者の小学生も参加する子供大会では、細かなトラブルも見てきた。大会前の注意事項を聞くと不安に思ってしまう。それで子供の将棋大会の注意事項を思い付いたので記してみる。

・駒が揃っているか確認してください。
コマが足りなくてコマっていることがある。このようなことが無いように、終わった後は、駒の数を数えて駒箱にしまうとよい。

・振り駒は歩を5枚持ち盤上に駒を振る。振った人が「歩」で、「歩」が3枚以上出たら振った人が先手となる。「と」が3枚以上出たら、振っていない人が先手となる。もし「歩」2枚、「と」2枚でもう一つの駒が立ったりしてどちらでも「歩」でも「と」でもないときは、もう一回振り駒をする。相手の学年をお互いに聞いて学年が上の子が行う。同一学年の時はジャンケンで勝った子が振り駒を行う。
家で将棋をするときは振り駒をしないでジャンケンで先手後手を決めている子も多く振り駒が分からない子も多いと思う。初めの振り駒が判らないと不安になるので説明が必要。

・対局中は一切話をしない。「王手」を言う必要はありません。何かあったら手を挙げて係の人を読んでください。
とにかくトラブルを防ぐために手を挙げて係の人を呼ぶことを励行すること。

・交互に一手ずつ指すこと。続けて2回指すと負け。対局中はよそ見をしないで相手が指すのを確認すること。相手がなかなか指さないときは手を挙げて係りの人を呼んでください。
当たり前のことだが、よそ見をしてどちらの手番か判らなくなることがある。以前、子供が随分熟考して対局が進まないのでおかしいと思ったら双方が相手の手番だと思っていたということがあった。

・自玉を詰まされたら「負けました」と言うこと。勝敗が決まったら手を挙げて係の人を呼んでください。
初心者は負けてもどうしたらよいか分からないことがあり膠着状態になる。

・駒を動かした後、手を離したらもう駒は動かせません。「待った」はなしです。手が離れた後に駒を再度動かしたら負けです。もし相手が手が離れた後、駒を再び動かしたと思ったら手を挙げて係りの人を呼んでください。
結構多いトラブルは「待った」。手を離した離さないでゴタゴタするよりも係の人の判断に委ねるしかない。係の人は終盤の勝負所では負けと判断するが、序盤中盤では初めに指した手で続行させるケースもあるようだ。

・動かせない所に駒を動かした、二歩、打ち歩詰めは負けです。手を挙げて係の人を呼んでください。
これも「待った」と同じ扱い。二歩は結構あり、気づかずに終局することが多い。勿論その場合は、勝敗のとおりとなる。

・相手が王手を見逃した時は駒で相手の王将を取ってください。係の人を呼んで終わりとなります。
正式なルールは王手を放置してはいけないということかもしれないが、対局中はおしゃべり禁止なので膠着状態になることがある。稀に膠着状態中に勝者が30秒の時間切れ負けになることがあり、そうなると話がややこしくなる。相手の王将を取ることで勝敗がハッキリする。

・勝ちが決まり終わりとなったら盤面をそのままにして手を挙げて係の人を呼んでください。
終わりとなったら係の人を呼ぶのは問題ないのだが、盤面をそのままにして呼ぶというのがポイント。以前、幼稚園の子が対局中、勝敗がついていない段階で相手の小学生の子が一方的に勝ちを宣言して盤面をくずして係の人を呼んで終局させてしまい勝ったのを見たことがある。係の人は一応盤面を見て勝敗を確認するのが望ましい。

チェスクロックは指した後、必ずボタンを押すこと。ただし、相手がボタンを押し忘れても口に出して注意しないこと。時間が切れたら負けです。
チェスクロックは使い慣れている子は問題ないが、初めて使う子も多いと思う。指した後ボタンを押し忘れがちである。ただし、押し忘れでも切れ負けは負け。ただ、親切で相手にボタンを押すよう目配りするのは許される。

・同じ手を繰り返し同じ局面が4回現れたら千日手となります。手を挙げて係の人を呼んでください。
4回目かどうかは普通の小学生にはなかなか判断がつかない。先後入れ替え差し直しがルールだが、大会ごとのローカルルールに従う。

・相手の3段目に自分の玉が入ることを入玉といいます。双方入玉となった場合は、手を挙げて係の人を呼んでください。
この辺が大会で一番難しいところ。24点法によるのがルールだが、時間がかかるので大会ごとのローカルルールに従う。レベルの高い大会では、千日手持将棋の対応が大会運営のポイントとなる。

・対局終了後、他の対局を観戦する時は立って離れて観戦してください。
対局中の子のすぐ横に座ったりすると種々のトラブルの元凶となる。

・他の対局に口出しをしない。助言をされた対局者は負けになります。また、助言した人はその場で失格とします。これは対局の周りで他の子とおしゃべりをしていても同様です。うるさい人がいたら手を挙げて係の人を呼んでください。
対局を終えた子供が対局中の友達のところに行っておしゃべりするのがよくある光景。助言につながるものは失格となるし、対局のまわりでの他人とのおしゃべりも厳禁。これだけは実際に失格にまでしないまでも厳しい対応が必要だと思う。

・どうしてもトイレに行きたくなった人は手を挙げて係の人を呼んでください。
緊張したり、冷房が効いたり、ペットボトル飲料を飲んだり、主催者の挨拶が長い、待ち時間が長いなどで体調がおかしくなることもある。

・対局中の携帯電話、スマホ使用は禁止。
当たり前のことだが念のため。

・保護者から主催者へのクレーム等は一切禁止。
あくまでも対局している子供同士と主催者の決め事なので、保護者は傍観者に徹しなければならない。

・保護者が対局外で大声で子供と話すことは禁止。
子供が負けたことに対して叱咤してしまう気持ちは判る。しかし、他所の親が子を叱咤する光景は不快なものである。他人の迷惑にならないように配慮が必要だと思う。


何か子供のことを信用していない意地悪なコメントのようになってしまったが、将棋大会のトラブルで嫌な思いをすると本人、保護者とも嫌な気分になってしまい、将棋大会にはもう二度と出ないということにもなりかねない。それは不幸なことだと思う。50人の子供がいると49人は良い子なのでが、1人そうでない子がいたりする。また、本人は必ずしも悪気はないのだが、普段の生活と将棋大会の会場のルールが判らない場合もあり、大人がルールを示す必要がある。

我が家の息子達も幼稚園の頃から地域の小さな大会から全国大会まで将棋大会に出場しており、私もそれらを見てきた。(小学生の次男が将棋初段の免状を貰いました。 - つまらない日記)上記で対局中に相手の小学生が勝手に勝ちを宣言したケースというのは、うちの息子が幼稚園の時に実際に経験した出来事である。その場で予選落ちとなってしまった。将棋を習っていた先生に期待されていただけに非常に残念な気持ちとなり、私も大人げなく係の人に一言意見してしまい後で反省した。

親が入れ込んで子供が負けたことを叱咤してしまう場合は、親自ら将棋大会に参加してみるとよい。私も何度か将棋大会に出場して、小学生、中学生、老人に負けてみると、負けを責められるともう大会に出たくないと思うのでことが実感できる。(プロ棋士の将棋指導対局を受けました。 - つまらない日記)大会でも勝ち負けに拘らず、負けを素直に認めて、多くの対局をすることが大事だと思う。

最近では大会の後にネットで対戦しようとIDを聞いてくる子がいるが、ネット対戦すること自体は大いに結構なのだが、将棋ウォーズ等ではIDが判ると過去の対戦の棋譜を第三者が全て閲覧できる。ある程度上位を目指す子にとっては、今後の大会に向けて日頃の手の内を全て明かすことになり、IDを教えるべきか否かというネット時代ならではの問題もある。

見物者の立場でいろいろ書いてしまったが、大会の運営者は大変である。子供が手を挙げて係の人が気づく程度のスタッフが必要といっても、なかなか十分な人数とスキルのスタッフは配置できない。トラブル対応などで忙しい中、持将棋千日手で運営は遅れる。どのような大会でも主催者や運営スタッフに感謝し、敬意を表する気持ちが大切だと思う。