ベストチョイスシンドローム

あらゆることに対して最適化を目指す最良選択症候群

改正高年齢雇用安定法をやめて高齢者をパート労働者として活用する

2013年4月に施行された改正高年齢者雇用安定法。60歳定年の企業は、定年退職者が60歳以降の雇用を希望すれば、65歳まで雇用する義務がある。人件費負担の増大などから経済界も消極的であったし、現役世代からは雇用延長後の処遇など嘗ての管理職がヒラの仕事ができるのかといった疑問から消極的であったと思われる。定年間近な年代にとっては、年金支給までの収入確保という切実な問題から積極的な人もいたと思うが、定年でもう職場から離れたいという人も居ただろう。賛否両論であったが、年金の財源不足の対応ということで導入された。

導入から1年経ったがどうだろうか?某企業では雇用延長者を関連会社で再雇用して、再雇用前に居たオフィスの清掃業務に従事させていることの是非が話題になった。5年間の再雇用による人件費負担を避けるために、59歳までに自主退職するような処遇を画策する企業もあるようだ。40代の現役世代からは、再雇用後のパフォーマンスについて首を傾げる風もいるだろう。余裕のある企業の中には高齢者の活用ということで、積極的に活躍の場を提供する企業もあるようだが、仕事を依頼してもできないと言われ命令できない社員の処遇に戸惑う企業が多いのではないだろうか。最も大きな問題は、再雇用による新規雇用の抑制と現役世代のモチベーションの低下であろう。

我が職場においては、再雇用を希望する人は半数くらいである。辞めさせられている訳ではないと思うが、昨今の仕事へのプレッシャーの高まりからみると嫌になって定年前に辞める人もいる。再雇用者の仕事はやはりラインのハードな仕事ではなく、周辺業務の決裁不要な仕事に就いている。形式的には周辺業務により貢献していることになるが、現役世代の我々からみると年々ラインの仕事の負担が増えているのに、再雇用による労働負荷の低減にはなっていない感じである。そもそもこの10年で仕事内容が変容してきており、現在の定年世代では一人で仕事をこなすことができない状況である。また、変容した仕事に対応できる人材が限定されており、仕事の繁忙と難易度に偏りが生じている。

一方、昨今の報道をみると小売・サービス業などで、アルバイト・パートの人手不足が問題となっているようである。景気の好転で求人が増え、給与水準の上昇などから低い給与水準の業種は採用が困難となってきている。専業主婦の活用とかいうが、保育所の整備もされていないのに子育てを担う親の本格的な就業は困難である。

これらの状況から考えられるのは、再雇用の制度をやめて、60代を中心にアルバイト・パート労働者として高齢者の活用を図ることである。コンビニの店員や居酒屋の店員を60代の高齢者が担うようになればよい。ただ勤務時間は1日4時間程度など柔軟性を持たせる仕組みとして負担が軽減されるようにできればよい。60代でもスキルのある人はヘッドハンティングされるだろうし、これまでのスキルを活かして自ら起業するのもよい。

このような考えはあると思うがひとつ問題がある。「高齢者を店員としてこき使うのは可哀相。」という声である。また、いちばんの障害は、管理職の人々が小売・サービス業の店員になるのは、「プライド」が許さないということである。私なんかは、仕事で顧客、取引先、上司から文句を言われ続け、とっくに自分に対する「プライド」なんてものは捨てている。(ただ仕事に対する「プライド」は持っているつもり。)給料を貰って食べていくためには働いて稼がなければならない。そうなれば、高齢者も小売・サービス業の店員でもやらざるを得ないだろう。また、人間にとって労働というのは生きる上で大事なものである。短時間でも働いていることは有意義である。どんな仕事でもやりようによってはやりがいがあると思う。何が幸福か改めて考えてみても良いと思う。

小売・サービス業の店員に高齢者が多くなり、それを日本に来た外国人が見たらどう思うだろう?日本は年をとっても働かされて可哀相だと思うかもしれない。しかし、そこで活き活きと働く高齢者をみたら、日本は世界でも稀な高齢化社会を世界に先駆けて克服したと評価する人も多いと思う。

つまらない持論の展開になってしまったが、元々つまらない日記なのでご容赦願いたい。