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ベストチョイスシンドローム

あらゆることに対して最適化を目指す最良選択症候群

潜在的ニーズに対応したニッチ商品の見本。靴のまま履ける大型スリッパ。

売れる商品作りのためには、消費者ニーズを把握しそれに対応した商品を開発・販売しなさいと言われる。更に消費者が言うニーズにそのまま対応していては遅い。消費者が気付いていない潜在的ニーズを探り出し、先回りしてニッチ市場に対応した商品を開発・販売しなさいと言われる。尤もだと思う。

しかし、これはなかなか難しい。大抵のものは誰かが思いついていて、なかなか先回りできないものである。潜在的なものを探り出すと一口にいっても、既存の発想から脱するのは難しい。世の中にあらゆる商品が行き渡っている現在では、余程の画期的な便益をもたらす商品でないと、そう易々と消費者は購入してくれない。また、突拍子もないことを思い付くことは出来ても、技術面、コスト面から開発・販売が難しかったりする。

ところで、近所の体育館に行って子供と卓球をした。トイレに行った時、面白い初めて見るモノを見つけた。

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(「シューズのままお履きください。」大型スリッパ)

トイレは便器や洗面台など水回りで靴底が濡れてしまうことがある。 靴底が濡れてしまうと体育館やトレーニング室の床が滑って危ない。それでトイレでは靴を脱いでサンダルを履くようになっており、入り口に沢山のサンダルが置いてある。ここまでは一般的(役所的)な発想である。

ところが利用者からみると靴を脱いでサンダルを履くということは面倒で避けたい行為である。なぜならバスケットシューズにせよ何にせよスポーツシューズというのは足の激しい動きに対応するように靴紐をしっかり結ぶようになっている。その紐を解いてサンダルに履き替えて、用を足した後はまた紐をしっかり結び直さなければならない。現実的にはこれはかなり嫌な行為であり、競技中であれば尚更である。

それで結局サンダルに履き替えずにスポーツシューズのままトイレを利用する。体育館の管理者側もサンダルに履き替えることを建前としながらも利用者の便宜を考慮し黙認している。双方悪気は無いのだが、「しょうがないよね。」と現状で凌いでいる。

このスリッパは、スポーツシューズなどの靴を履いたまま使用できる大型のスリッパである。見る限りでは大きいというだけで構造上特に普通のスリッパと変わる所は無いようである。このスリッパによりバスケットシューズを履いたまま靴底を濡らすことなくトイレを使用することができる。

仮に全国のスポーツ施設などで使用されるとなるとかなりの市場である。考え方によってはスポーツ施設以外でも様々な使用が想定される。スリッパの製造工場であれば、このスリッパを製造することは技術的にはそれ程難しくはないだろう。普通のスリッパは100円ショップで売られているが、こちらのスリッパは大きいとはいえ高価である。

世の中、モノが溢れ何をやっても売れない気もするが、発想力があれば、まだまだ商品アイディアはあるのかもしれない。