ベストチョイスシンドローム

あらゆることに対して最適化を目指す最良選択症候群

映画「連合艦隊司令長官山本五十六」をDVDで観ました。

長男と次男が艦船プラモデル製作により太平洋戦争の海戦に関心を持つようになり、関連した本を読んでいる。それで得た知識を話すので、歴史に疎い私も多少の知識を得た。戦艦や空母に関連して出てくるのが、艦長たる中将などの軍人の名前である。とりわけ太平洋戦争で名将として出てくるのは山本五十六である。

山本五十六のことを調べると、一般的には冷静に米国の国力を認識し戦争を回避すべく日独伊三国同盟締結に反対するも、ひとたび開戦を決すると連合艦隊司令長官として真珠湾攻撃を成功させ、幾つもの海戦を指揮したが、最期は米軍に撃墜され非業の死を遂げたというイメージである。また、賭事に強い勝負強さを兼ね備え、戦況に右往左往することなく、いつも余裕の態度で望む人間性と残された名言から(山本五十六の名言 - つまらない日記)、敗戦の指揮を執りながらも、非難されることが少なく、日本人に親しまれている人物といえよう。

一方、「連合艦隊司令長官 山本五十六の大罪」という書籍もあるようで、見解が別れるところもあるようである。何れにしてもそんなことで何となく関心を持ち観たのが映画「連合艦隊司令長官山本五十六」(2011年。主演:役所広司)である。Yahoo!映画を観ると賛否両論なのも観てみようと思った理由である。

感想を言うとなかなか良い映画であった。まず、CGが素晴らしい。特に戦艦、空母の映像がひじょうにリアルで、初めの長門のシーンなど「おーっ」と唸ってしまった。特にプラモデル製作した赤城(ハセガワ1/450プラモデル空母「赤城」完成 - つまらない日記)のシーンが何度も有るのが嬉しい。真珠湾攻撃の俯瞰の映像も斬新な感じがした。逆に言うとCGのシーンがもっと多いと迫力があったかもしれない。

俳優陣は豪華で申し分ない。シナリオも独ソ不可侵条約中りからい号作戦まで、連合艦隊と軍令部のシーンとともに、新聞記者を登場させ戦争の推移を解説させることで、当時の世論や政治状況、戦線の流れが理解出来るようになっている。また、合間に度々ある居酒屋のシーンで庶民の見方を示しており、太平洋戦争の知識が無くても分かりやすい映画となっている。

結局、陸軍と海軍、海軍軍令部と連合艦隊の派閥争いに終始したことが、状況を悪化させたという趣旨と思われた。総じて良い映画と思われるが、Yahoo!映画の評価が別れるのは、やはり山本五十六の評価が分かれるからだと思われる。確かにその功績が何かと言われると簡単には説明できないかもしれない。個人的には、その辺りは坂本竜馬と通ずるものがあるかもしれないと思っている。歴史上の人物の評価は難しい。

細かい点を一つ。山本五十六が将棋を指すシーンが何回かある。その時の駒を持つ手付きが今一つで気になった。テレビや映画の将棋シーンの時、なかなか手付きが良いシーンが少ない。初めに人差し指と薬指で駒の角を挟み持ち上げ、親指を駒の下面に入れ、中指を駒の上面に置き駒を持ち替えた後、親指から人差し指にスライドさせて指を伸ばして駒を上下に挟み、駒の先端から盤に打ち付けると同時に人差し指を抜く。相手役の吉田栄作は下手でもいいが、役所広司にはキメてほしかった。