ベストチョイスシンドローム

あらゆることに対して最適化を目指す最良選択症候群

プラモデル店巡りで感じたリアル店舗とネット店舗の関係

日経ビジネスオンラインの配信を受けている。もりひろし氏の「B2Cビジネスに見る、 ネットとリアルのせめぎあい」が興味深かった。(リンク表示しようと思うが、リンクのルールがよく判らないので回避する。)我が家もご多分に漏れずネット通販の利用が増えている。家で何か欲しいものがあるとネットで調べるのが行動様式として定着している。先ずはアマゾン。加えて家電ならヨドバシ、家具ならニッセン、ゴルフ用品・釣り具・カバン・時計などは楽天。購入者評価やスペックを調べて商品アイテムを選定し、送料を含めて価格の安い店を選ぶ。

我が家で初めてネットショッピングを利用したのは、2001年頃に購入したのはゴルフのパターだったと思う。購入した商品は、ネバーコンプロマイズのアルファ2(32インチ)で、九州の店舗のネット販売で購入した記憶がある。その時は、全国の店で価格比較して1円でも安い所から買うようになるのだから消費者にとっては良いかもしれないが、売る側は大変だろうと思った。因みにこのパターは今でも使っている。何はともあれ、徐々にネット購入が定着してきている。

それでは、実際の店舗に行かなくなったかというとそうでもない。近郊のヤマダ電機には頻繁に行っているし、仕事帰りにヨドバシカメラビックカメラにもしばしば立ち寄る。何となく寄ることもあるが、欲しい物があり、実物を確かめに行くことも多い。もりひろし氏は、これを「ショールーミング」と言っていた。そしてリアル店舗の価格を確かめた上でネット店舗の価格を調べて安い店舗で購入を決定する。嘗ては家のパソコンでネット店舗の価格を調べていたが、最近はスマホの普及でリアル店舗のその場で価格を調べることもある。店舗商品のバーコードを読み取り、ネット価格を一覧表示するアプリもあるようである。

これらは、どちらかというと家電製品など耐久財をイメージしているが、このような商品は多くなっていると思う。一方、ネット店舗の利用が少ない分野もある。特産品やギフト品などを除く日常の食料品などは、ネット店舗を利用せずに近隣のスーパーで購入する。たまにモラタメでペットボトルや菓子類をまとめ買いすることもあるが、生鮮食品を中心に日常の食料品は、リアル店舗で購入している。100円ショップで売っているような商品もリアル店舗で購入する。単価が安く送料に見合わないからである。

さて、ここまでは一般的な話で前置きである。この2月、3月、4月の休日は、子供と共に近隣のプラモデル店巡りをしていた。この時期、釣りやゴルフは寒くてやらないし、ボウリングやスキーなんかも結局あまりやらなかった。子供も私もプラモデルにハマっているので、プラモデルを見に行くという話が最も手頃で合意形成されやすいのが理由。プラモデルは、作ることが楽しいのだが、見ることも同じくらい楽しいのである。プラモデル店と言っても色々ある。手近な所ではヤマダ電機など家電量販店がある。ヤマダ電機などは結構な商品量があり価格も安い。他にもリサイクルショップなどにもプラモデルが販売されていることがある。

しかし、この3ヶ月巡っていたのはプラモデル商店である。これまでプラモデル店など行ったことが殆ど無かったので、今時分プラモデル店など廃業してしまってあまり無いのではないかと思っていた。しかし、ネットで地元のプラモデル店を検索すると意外とある。また、プラモデルファンが地域のプラモデル店をまとめたブログもあり、情報収集に大変役立った。ただ難点としては、店構えから見るとやや入りにくい雰囲気の店が多いことである。しかし、こちらには小学生ボンズ2人という強い味方がいる。プラモデル好きの親子を装い(別に装っている訳ではなく実際そうなのだが)どこへでも堂々と入店できる。そうは言え、店に入る時は若干の緊張感があり、これがまたプラモデル店巡りの楽しさなのである。

近郊の18のプラモデル(玩具店、書店等を含む。)店に行った。「巡り」と言っているが、勿論良い商品があれば「買う」ために行っている。実際、多くの店で何らかのプラモデルを買っている。小心者なので入って買わないで店を出るのも若干躊躇われるし、せっかく来たのだから何か買おうという気持ちもある。それでも入店の度の2千円のウォーターラインシリーズを購入していては大変なので、取り敢えずバンダイ宇宙戦艦ヤマト・メカコレクション(定価210円)を購入することもある。

殆どの店は昔から営業していると思われる業歴の長い店である。30年前にタイムスリップしたような雰囲気の店もある。とにかく商品の在庫が多く、20年前の仕入れと思われるような商品もある。商品がうずたかく積んであり、奥の商品が分からないような店もある。そのような陳列から既に絶版となったような商品を見つけたり、特価品を見つけたりするのが、プラモデル店巡りの最大の楽しみである。

プラモデル店の特徴として在庫回転率が低いのではないかと思われる。在庫回転率が低いというのは、一般的には資金回収が遅れるので悪いこととみられる。しかし、プラモデル店巡りをしているうちに、この過剰在庫こそがプラモデル商店の競争力の源泉で、商店淘汰の中でプラモデル店が生き残っている要因だと思った。ドン・キホーテヴィレッジバンガード系である。プラモデルは多品種少量の典型的な商品。ここ2~3年、各メーカーから1/350の新商品が投入されるというトレンドはあるようだが、嗜好性が高く、基本的に誰もが買う売れ筋商品というのはあまりなく、商品の絞り込みが難しい商品特性だと思う。極端に言うと、10年掛けて在庫が回転すればよいという息の長い商売をしていると思われる。現在の仕入れが無くても、在庫で売上を作ることができる。やや特殊なビジネスモデルである。

ただし、そうは言っても多品種少量となると、アマゾンなどの得意な領域である。最近の家電製品等のアマゾンの低価格は量販店の小売価格に大きな影響を与え、脅威となっている。しかし、ことプラモデルに限って価格を比較してみると、(プラモデル店も値段にバラつきがあるので一概には言えないが)プラモデル店とそれほど違いのない商品も多い。そもそも、ちょっと古いプラモデルなどはアマゾンでは販売されていない。そういう意味では、現行モデルについては競合となるので、新規参入し軌道に乗せるのは大変かもしれないが、過去の蓄積があるところは、程々やっていけるのかもしれない。

そんな「つまらない」ことを考えながらプラモデル店巡りをしているが、近郊の店はほぼ行き尽くした。二度以上通っている店もある。大小様々なプラモデルを買った。レア品(ニチモ1/500伊勢など)もゲットした。そう思うとこのプラモデル店巡りは、ちょっと変わった休日のレジャーとなっている。目的がないと外出も億劫だが、プラモ探索という明確な目的があると動機付けになる。場所が分かりづらい店もあるので、家のパソコンで調べた場所をグーグルマップに登録し、クルマでスマホのグーグルマップをカーナビ代わりにして動いている。ところでこの活動は外部には理解されにくい行動なので父と息子のみで活動し、妻には家でお休み戴いている。