ベストチョイスシンドローム

あらゆることに対して最適化を目指す最良選択症候群

今更ながら「フェイスブック 若き天才の野望」を読みました。

先日、家の近くの図書館に行った。予約していた「人生讃歌/小檜山博」が届いたと図書館からメールが来たのだ。ついでに何か借りようといろいろ見ていたところ「フェイスブック 若き天才の野望」を見つけた。前から読もうかと思っていたが、特にフェイスブックのファンという程でもないので(「Facebook考」)購入には至らなかった。最近、改めてソーシャルやSNSに関する本に興味があり書店でみている。「ソーシャル もうええねん/村上福之」は技術・応用面で長けた著者の実践的なソーシャルの裏側の内容で面白そうだった。しかし、今後の展望についてなかなか決め手となる本は無いように感じていた。

図書館で取り敢えず「フェイスブック 若き天才の野望」を借りた。フェイスブックについては、一応ユーザー登録しており、何だかんだ1日1回は閲覧し、友達の投稿をみているが、特に活用はしていない。マーケティングとしての活用方法はいろいろあるようだが、一般的なビジネスにおいてあまり活用されていないと思っている。特に会社のサラリーマンにとって個人名による仕事に関する情報発信は難しい。HPに掲載する情報でさえ社内の稟議が必要なのだ。嘗てのインターネットによる電子メールやホームページは、仕事と生活に革新をもたらした。しかし、フェイスブックは、実名の友人通しの情報交換としてはそれなりに有効だが、基本的には10年前のExciteの出会い系サイトの延長のような気もしないわけでもない。そうは言え、SNSを何かビジネスに活用できないかという気運は感じるので、これから一体ソーシャルはどうなるのかと関心がある。

フェイスブック 若き天才の野望」を読んでみて、疑問に感じていたこれらソーシャルの展望は、やはりフェイスブックの過去と現状を知ることで手掛かりが掴める気がした。本の前半はフェイスブックの立ち上げからマイクロソフトの資金提供までのフェイスブックの沿革である。映画「ソーシャル・ネットワーク」でも話題になったので内容は何となく想像できた。しかし、改めてマイスペースやフレンドスターなどの他サービスのことなどSNSの背景を知ることができた。また、現行のフェイスブックの機能を理解するのに役立った。例えば初期のフェイスブックは登録ユーザーのウォールを共有するのみだったが、友達の最新投稿をユーザー向けに集めたニュースフィード機能を追加することで急激に発展したことなどである。後半はフェイスブックの現状を中心に世界への展開、政治との関連、グーグル、ツイッターとの関係などについて触れられており、今後のSNS展開を考えるのに非常に参考になった。実質2年前に書かれた内容であるが、その考察は今でも通用すると思われる。昨年読んだ「グーグル ネット覇者の真実」に相通じる内容である。印象的なのはフェイスブックの普及につれ、ビジネス界からも社内用にクローズしたフェイスブックサービス利用の要望もあったようだが、オープンな拡大を趣旨とするザッカーバーグ氏は対応しなかったことである。いずれにしても実名登録なオープンな人中心の共有プラットフォームとして発展することがザッカーバーグ氏のコンセプトであり、ザッカーバーグ氏の理想の考えには共感できた。一方、オープンな実名登録のコンセプトが社会の全てに通じるか少々疑問に思う。実社会では「ソーシャル もうええねん」で言われている側面もある。

SNSが発展したが、JRや飛行機はビジネスマンで賑わっている。「2013以降ヒット商品・サービス予想」で記したが、人とリアルに会うこと(出張・外勤・会合など)が一切不要となるネットコミュニケーションサービスがSNSの究極の一つの姿であると思っている。そうはいえ、直接会って話したいという欲求はある。価格・条件交渉をしたい、提案・議論をしたい、発表・質疑応答をしたい、居酒屋で仲間と飲みながら盛り上がりたい、カラオケでみんなで盛り上がりたい、恋人と触れ合いたいという欲求をSNSは満たすことができるだろうか?Web2.0は、まだ一般社会の変革には至っていないが、確かにこれから社会のしくみとともに徐々に変化が現れるかもしれない。世界三大宗教マイクロソフト教、アップル教、グーグル教)にフェイスブックツイッターなどが絡んで、果たしてこれからどうなるのだろう。

ソーシャルもうええねん (Nanaブックス)

ソーシャルもうええねん (Nanaブックス)