ベストチョイスシンドローム

あらゆることに対して最適化を目指す最良選択症候群

中学部活動の推移(男子バレーボール部の減少)とスポーツの普及活動について

先日近くの体育館で参加型スポーツイベントを行っており、小学生の息子二人が行くというので家族で参加してきた。イベントの内容は、垂直跳び、立位体前屈、握力などの体力測定ほかにボールやフリスビーのストラックアウトやバスケットのフリースロー、スナッグゴルフ、スピードガンなど各種競技のコーナーがあり、参加するとスタンプが貰える。スタンプを集めると参加賞が貰えるスタンプラリーとなっている。私も久しぶりの体育館活動ということでジャージ姿で参加した。元中学バスケ部としてフリースローに挑戦したが9本中2本しか入らなかった。長男はスポーツチャンバラが気に入ったらしく、何度も繰り返し参加していた。次男は、スピードガンで低学年最速となり景品を貰っていた。無料ながらラウンド・ワンのような楽しい内容であり、初めは少し面倒と思ったが、また来年も行こうと思った。それぞれのコーナーには、サポートの方がいるのだが、バスケット、スポーツチャンバラのような専門的な競技では、普及団体やコーチ、元部員と思われるような方もサポートしていた。

競技の一つにバレーボールがあったので挑戦した。バトミントンのネットがありネットの向こう側にハンドボールのゴールが配置されている。アタックか、ゴールキーパーかを選び、5球のうち何球アタックが決まるか、叉はサポート役のアタックを防ぐかを競うようになっていた。私はアタック役で、次男がゴールキーパー役で2人同時に参加した。間違いなく部活のコーチと思われる男性の方がセッター役でいて、皆が変なところに上げるボールを的確にトスしていた。バレーボールのアタックをするのはもしかして高校生の球技大会以来?と思いつつ、アタックすると我ながら結構それなりに打てた。(ネットがバトミントンの高さだから当然だが・・・)次男も見事に防御して結局5球ともはじかれた。(1球は枠外)周りの方も応援してくれて妙に嬉しい気分であった。

以前、家で小5の長男が中学に入ったら何の部活に入るか話したことがある。野球、サッカーなどは好きなのだが、少年野球や少年サッカーチームに入っている子が居るので中学から入っても駄目だろうということ。かといって小学生から少年チームに入るのは嫌で、自由に遊んでいたいとのこと。スポーツならバトミントンがいいかなという。ピアノを習っているので吹奏楽部もいいかなということであった。私は背も低くはないのでバレーボールだったら中学からでもよいのではと言ったのだが、最近はバレーボール部がない中学校も多いとのことだった。40歳過ぎの私から見ると、中学の部活で野球、サッカー、バスケ、バレーはあるだろうという感覚なのだが、最近はやや状況が違うらしい。私はバレーボール部ではなかったが、姉がバレーボール部で都道府県大会レベルだったせいか、バレーボールは好きな方で中学、高校の球技大会では率先して参加・活躍?していた。

それでスポーツイベントの後、気になって中学バレーボール部の状況をネットで調べてみた。中学生の部活調査を全国的に行っているデータをみつけたので引用させていただく。
2001年(平成13年)と2011年(平成23年)の全国の中学校における運動系の部活動の人数の調査の一部である。
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 *公益財団法人中学校体育連盟「部活動調査」による

少子化ということもあり全般的に人数が減少しているのは止むを得ないところだろう。男子は野球、サッカー、バスケが上位。女子はバレー、バスケは予想できるが、一番はテニスである。「テニスの王子様」効果ということもないかもしれないが、全般的にテニス、陸上、バトミントン、水泳など個人競技が好まれているようだ。やはりパーソナル化の進展なのだろうか。バレーボールについては、女子をみるとまだまだ人気が高いスポーツといえるのだが、確かに男子バレーボールの減少は著しく、このデータからだとバレーボールは女子のスポーツという状況になりつつあるようである。男子では剣道より少なく何かちょっと寂しい気もする。どのスポーツでも少子化とともに競技人口の減少が課題となっているようで、特に団体競技では1つの学校で1チームを結成することができない状況が増えているという話をよく聞く。競技の普及のために尽力されている方も多くいらっしゃることだろう。一方で部活動の行き過ぎやジュニア競技の専門化がスポーツの垣根を高くしてしまって新規に参加しにくい状況もあるようで、これはこれで課題かもしれない。

我が家は息子がまだ小学生なので部活に関する実情はわからない。話はやや逸れるが、息子は将棋を6年間習っていて全国大会にも参加した。将棋の普及活動についてはある程度理解しているつもりである。ボランティアで休日の大会の運営を担ったり、準備・後処理などでご苦労されている方がいる。また初心者への啓蒙普及に取り組まれている方もいる。プロの方も将棋普及のために小学生に指導対局をしていただいている。全国大会などは予算面から大変だと思う。翻ってスポーツ面でもそのような方が全国にたくさんいると思う。先日、息子たちがジュニア向けのゴルフ体験スクールに参加した。これも参加料千円で世話役の方が1組に1名つき、ルール・マナーを学びながら名門コースを(レディースティで)ラウンドできる有り難いイベントであった。子供たちも十分楽しんだようだ。他にもこれまで親子ボウリング大会や親子船釣り教室などに参加してきた。これらの活動に携わっている方には、例えそれが有償であろうと頭が下がる思いである。

ところで、今年度から中学1年、2年における柔道の必須化が始まったようである。もちろん、柔道の普及に携わる方も同様に思っている。しかし、(遍く広くという言葉はあまり好きではないが)一方的にある一つの競技を推進するのは、他の競技の普及活動に取り組まれている方の努力を顧みていないように思われる。また、危険性云々も言われているが、何より大事なことは果たして必須化により柔道を好きな子供が増えるだろうかということである。「今日の体育は柔道でつまらない」という話になっては本末転倒のような気がする。

子供に対するスポーツの普及。どうすればよいのか。中学の体育で必須競技を増やすか。現在の週休二日の時間割で体育にこれ以上時間を費やすのは無理だろう。かといって現在の基礎的な体育の競技メニューを減らすことが得策とも思えない。そう思うと、先日参加したスポーツイベントの形態は、ある競技を始めるきっかけとしては実はとても良いのかもしれないと思われる。体育館でいろいろな競技を体験できる。1か所に大勢が集まって行うのでスタッフや用具の準備の負担も比較的少なくて済む。柔道や剣道だって柔道着や防具を試しに着けて、競技の面白さを伝える手法に熟知した指導者から簡単なレッスンを受けチャレンジができれば面白味も解るかもしれない。(私も高校の体育で柔道をやったが)子供が体重移動だけで大人を倒すことができることが解れば、それだけで柔道の十分な啓蒙普及になるかもしれない。バレーボールやハンドボールなど日常なかなかできないスポーツも体験できる。(水泳やスキーは難しいかもしれないが)このイベントを小学6年生の卒業間近の1月くらいに複数校の生徒を集めて体育館で行うことができれば、中学校の部活入部の判断にもなるかもしれない。全員各競技1回は参加することとして、時間があれば好きな競技に何回でも参加することができる。(今回のイベントもそうであった。)文科系もそのようなイベントがあってもいいかもしれない。

息子の将棋の先生が言っていた。全国レベルの能力のある子供を育成するために初めから少数選抜で育成しようとする考えもあるようだが、一時的な効果はあっても継続するのは難しい。やはり「裾野が広くなければ山は高くならない。」と。


ぐんぐんうまくなる!バレーボール

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