ベストチョイスシンドローム

あらゆることに対して最適化を目指す最良選択症候群

テレホン人生相談

私は事務職であるがしばしば外勤や出張でクルマを運転する。クルマの中でとりあえずラジオを聴くのだが、FMは最近の曲がわからないのでAMを聴くことが多い。しかし、ラジオ通販が多く、午前中に放送局を変えながら聴いていると辿り着いてしまう番組が「テレホン人生相談」である。この番組、ご存知の方も多いだろう。馴染みのテーマ曲にのって 「変えられることは変える努力をしましょう。変えられないことはそのまま受け入れましょ う。」で始まる(昔からいろいろなバージョンがあったらしい。)番組で、視聴者の電話相談にパーソナリティと弁護士等の回答者が助言する内容である。何と昭和40年から継続しているという驚きの長寿番組である。 

私が稀に聴くだけでも、相談内容は多種多様であるが、借金&離婚、浮気&離婚、嫁姑&離婚などが多いような気がする。聴いているとトルストイの言葉「幸福な家庭はどれも似たものだが、 不幸な家庭はいずれもそれぞれに不幸なものである」を思い出す。私が気になるのは何故か相談者や相談内容云々より、回答者の対応である。

例えば離婚がらみの相談の時、「離婚したほうがいいです」、「離婚したいのですよね。どうしたいのですかはっきりしてください」、「離婚を決断して前へ進みましょう」という言い回しが多い場合がある。確かに短時間で、相談に対する助言という範疇で、電話だけで細かい状況確認、手続きの説明、お金のことなど十分に確認できない中で、それなりの結論・方向性を示さなければならないので回答者も大変だと思う。また、離婚に踏み切れない相談者の後押しをしてあげることも時によっては必要である。ただし、当然離婚にはデメリットが多く、相談者もそれで悩んでいるケースが多い。離婚後の生計のこと、片親不在による子供への悪影響、相手の心変わりの期待などを考えるとなかなか決断できないので相談というパターンが多い。以前、浮気して別居している夫についての相談のとき、離婚すべきかどうかのやり取りの後、回答者から「とりあえず夫から生活費・養育費を受け取り(強制執行もできる場合もあるらしい)現在の家で子供と住み続けてはどうか。別居の状況は良くないが、それでも現在それで生活してゆけるのならその状況を続けた方が良い。離婚の方があなたにはデメリットが多い。」というアドバイスがあった。ラジオを聴いていて、折衷案としてなるほどと思った。

また、嫁姑絡みも多い。夫が子供を連れて実家に遊びに行くと妻が猛烈に怒るという相談があった。過去の出来事をいろいろ聞いて妻が酷いという話になったが、この時の回答者(タレント)は最後に「妻が酷いのはわかるが、話を聞いていると夫のあなたの愛情が足りないのではないか。妻に愛していると言って抱きしめて満足させてあげることも必要だ。」と言った。これもこの問題の本質をついた名回答だと思った。

嫁姑問題については、昔と現代では様変わりしていると思う。もちろん個人差はあると思うが、現代の妻の感覚では、姑というのは知らないヨソのおばさんで、夫が知らないヨソのおばさんの家に子供を連れて行ってご飯を食べて喜んでいるとか、知らないヨソのおばさんの家に行ったら手伝いを強要され失礼であるといった感覚に近いと思っている。全般的にテレホン人生相談の嫁姑問題の扱いはやや嫁に厳しい気がする。我が家でこのような対応をしたらアウトである。もし、上記の相談をされたら私ならこう言う。「これは、夫が実家に行くのを妻が嫌がるという程度の問題ではない。姑は浮気相手みたいなもの。あなたは、妻か姑かの二者択一、つまり離婚を迫られている。白黒つけましょう。家庭が一番大事と思うなら正月以外は一切実家に行かないと宣言してください。だって別に実家に行かなくても困らないでしょう?」

前回書いた戦国サポートセンターといい、仕事柄か相談対応の話に関心が行ってしまう。また、嫁関連の話にも関心が行ってしまう。ただ、何だかんだ言ってこの番組を聴いているのは、正直、人の不幸は蜜の味のようなところがあるからかもしれない。逆に、この番組を聞くとトラブルにならないよう心がけなければならないと思う。幸いこのような相談をするような出来事は身近にはないが、人間、大なり小なり悩みはあるもの。「変えられることは変える努力をしましょう。変えられないことはそのまま受け入れましょう。」名言である。



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