ベストチョイスシンドローム

あらゆることに対して最適化を目指す最良選択症候群

クラウドと憂いの篩

「家に置いておくと盗まれそうで不安だから、お金はみんな銀行に預けますよね。同じようにデータもパソコンに入れておくよりクラウドに預けた方が安全ですよ。外部にデータを預けるのは不安だって? でも、みんな民間企業の銀行にお金を預けているじゃない!」

どこかでこんな風なことを読んだ気がする。一応、納得できる理屈である。
ということで注目のクラウド。企業立地の目玉となる大型データセンターから個人のスマホ向けDropboxまで、データをお空の上の雲(クラウド)に預けましょうと盛んに種々のサービスが提供されている。「無料」に弱い私は、あまり使いもしないのに次の無料クラウドサービスに登録している。

マイクロソフトSkyDrive/25GB
・Yahooボックス/5GB
・GoogleChromeアプリ BOX/5GB
・Dropbox/2GB
・Googleドキュメント/1GB(グーグルドキュメント形式は制限なし。Gmailは7GB、Pcasaは1GBなど別途容量あり)

結果としてあちこちにデータが分散してしまっている。いずれはどこか一つに統一した方が使いやすいと思う。また、頻繁に更新するものとバックアップ用のものとを使い分けるのがいいかもしれない。しかし、1TB/1万円の外付けハードディスクは購入したが、クラウドの有料サービスにはまだ抵抗感がある。容量の上では動画データ以外、パソコンのハードディスクで不自由はしていないからである。

映画ハリーポッターダンブルドア校長の部屋に、記憶の一部を移すことができる「憂いの篩」という水盆があった。この憂いの篩に顔をつけるとその記憶が再現される。ダンブルドア校長が孤児院でトム・リドル(後のボルデモード卿)と初めて面会した時の再現をハリーがみるシーンが記憶に残っている。クラウドも作成したデータを別に転送して自ら削除するという意味では、この「憂いの篩」と同じかもしれない。頭に残る忌まわしい記憶はクラウドに預けてしまおうということになるか。このようにダイアリーを記すのも一種の憂いの篩=クラウドの利用なのかもしれない。

(冒頭の続き)
クラウドは、あなたの預けたデータをちゃんと保存していますよ。でも銀行には、あなたの預けたお金はありません。銀行はあなたの預けたお金で日本国債を買っているのですよ。」