ベストチョイスシンドローム

あらゆることに対して最適化を目指す最良選択症候群

手塚治虫「アドルフに告ぐ」を読みました

GW(ゴールデンウイーク)は暦通りの休みで特に旅行も行かずに身近な用事を済ませる程度でした。この2~3年何となく仕事が忙しく、さらに年度末から年度初めにあたる3月から4月は忙しかったので、久しぶりにゆっくりと身の回りのこともできた気がしました。

それでも洗車&ワックスがけや、子供の部活の試合を見に行ったり、近くの実家に行って墓掃除に付き合ったり、Bリーグを見に行ったり、実家や我が家の買い物をしたりと何かとやることがあり、そこそこ暇なく活動している感じでした。

少し時間があったので、久しぶりに本でも借りようかと図書館に行ってみましたが、目当ての本がなかったので、ネットで予約して借りたのが手塚治虫著の「アドルフに告ぐ」でした。手塚治虫のマンガは、「ブラックジャック」、「火の鳥」など古本屋で買い揃えて、子供とともに読んでいましたが、この「アドルフに告ぐ」は前から気になっていた作品でしたが読んだことがありませんでした。NHKのBSで「ヒトラーはジャンキー?」という番組をみて、急に「アドルフに告ぐ」のことを思い出し、読んでみようと思った次第です。ちなみに「ヒトラーはジャンキー?」の「ジャンキー」は、麻薬中毒者のことで、ヒトラーは、戦時中徐々に麻薬中毒に侵されていたのではないかという内容のドキュメンタリーで、それなりに説得力のある内容でした。

アドルフに告ぐ」は、子供に聞いても「読んだことがない」とのことだったので、ヒトラー関連本として手に取りにくいものですが、手塚治虫著の名作であればよいだろうと思い、図書館で首尾よく全4巻を同時に借りることができたので、GWに読んでみました。

マンガ4冊とはいえ、大判で厚く内容もボリュームもあり、諸々の合間に2~3日かけて読んだ。感想は、とにかくスケールの大きな名作であると思いました。ヒトラーの秘密を題材に、戦争、民族、国家について、戦争に突き進むドイツと日本の両方を舞台に、様々な登場人物が関わりながら、悲劇が進んでいく重い内容です。ただ展開が早く面白く読むことができます。テーマは大きいのですが、ストーリーは登場人物の身の回りで起こる細かな描写が続くリアルな展開です。

日本もドイツも急に戦争になったわけではなく、徐々に、内閣の総辞職や国の発令などによる統制が進み、市民が反対することができないうちに家族、友人の死を受け入れざるを得ない社会に移り変わってゆくことが、よくわかる内容です。多分手塚先生も、身の回りで進む戦時体制への脅威を伝えるために著した作品だろうと感じさせる作品で、しかも、それは第二次世界大戦で終わったわけではなく、世界では中東を含め、その悲劇は続いていることを示唆しています。

これは、一度、読むべき作品だと思いました。子供も名作と言い一気に読み終えてしまいました。