ベストチョイスシンドローム

あらゆることに対して最適化を目指す最良選択症候群

映画「スリー・ビルボード」を観まし

2018年のアカデミー賞作品賞のノミネート作品は、面白そうだと思います。「ペンタゴン・ノート」、「ファントム・スレッド」、「ゲット・アウト」、「シェイプ・オブ・ウォーター」、「ダンケルク」などそれぞれ見所がありそうで観てみたい気がします。 その中で映画「スリー・ビルボード」を仕事帰りに独りで観ました。
年末年始にテレビで放映された「君の名は」、「タイタニック」を観てから最近やや映画づいている感じがします。「スリー・ビルボード」は、評論家の評価も高いようなので少々期待して観ましたが、正直にいうと5点満点で3.9点といった感じでした。
娘を殺された母親が犯人が捕まらないことに業を煮やし地元の警察を批判する看板を掲げたことから、人々の葛藤が展開する内容です。演技や映像はいい感じで最後まで飽きずには観ることができましたが、ストーリーが良く言えば期待通りなのですが、悪く言うと予想通りで、どんでん返しなどが一切ありません。ひたすら「世の中嫌になるよ」的な厭世観が続き、そもそも映画に期待する感動や驚き、スリル、格好良さなどがあまり感じられないので、何で映画を観に来たか考えてしまいます。
時代背景が不明な感じですが、クルマや人種差別などの雰囲気から1970~80年代の雰囲気です。でも携帯電話(ガラケー)を使ったりしています。もしかしたら、スマホではなくガラケーを使っているというだけで、ザックリ1990年代以前と括られる時代なのかもしれません。
話は飛躍しますが、この映画の舞台はミズーリ州という設定なのですが、個人的には、最近、色々と第三のアメリカにフォーカスされているような気がします。どういうことかというと、第一のアメリカはシリコンバレー、ロサンゼルスなどの西海岸やニューヨーク、ボストンなどの東海岸の社会で、経済や情報の中心地として日本にはこの第一のアメリカの情報が多く伝えられています。第二のアメリカは、ヒスパニックなど格差社会を象徴するやや貧困層のアメリカ。ただし、これらも日本には伝わってきます。
これらに対して第三のアメリカは、中西部や南部の白人を中心とした社会です。これらはあまり日本に伝わってこないのですが、NFLなんかを観ているとこれらの地域のチームに熱狂する白人がみられます。勝手な思い込みですが、これら経済的にあまり話題にならないような地域の白人の多くが、静かなる勢力としてトランプ大統領を支持し、メディアの集中する西海岸や東海岸を圧倒したのではないかと思っています。そうみるとこの「スリー・ビルボード」は、地方の行き場のないアメリカ社会をリアルに描写していることが評価されているのかと思われます。
決して悪い作品とは思いません。特に フランシス・マクドーマンドの演技は、徹底して成りきっていました。アメリカの地方にフォーカスし、その行き詰まり感を描写しているという点で、納得できるのかもしれません。